詩と卵/
オキ
詩というのは
作るもんじゃなく
生まれるもんなんだな
ぽこっ ぽこっと
卵みたいに
たしかに
卵を産む鶏は
息んで呻吟してるさ
だが卵は
親の心子知らずで
ぽこっと
涼しい顔して
生まれてくるんだ
詩もそういうものかもしれない
詩人の人生は苦しみの連鎖だよ
けれども詩はそんな詩人から
単独行みたいに
あっさり
ぽこっと
生まれてくるんだな
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