ひとつの問いが/
Lucy
ひとつの問いが
私の上に落ちてくる
飛ぶ空を失くした
鳥のように
無数の鳥が
私をめがけて落ちてくる
羽のない
石つぶてのように
私が空へ投げ上げた石
虹色の放物線のむこうから
未来の私を打ちに来る
ぼろぼろと崩れる城壁に
焼きつけられた人型
おまえの痛い
予言
未来の私に
痛みはない
それをおまえは知っている
おまえだけが
叫んでいる
時間の乱反射の中で
もがれた鳥の羽だけが
空いちめんに舞い踊る
戻る
編
削
Point
(15)