虹色の風/草野大悟
 
森のなかで消えてゆく向日葵のため息が
とてもせつなく感じられるのであれば
きみよ
虹色の風をもういちど友にすることだ

光には影があり影のない光はない、と
たくさんの人が言うけれど
影のない光や光のない影だって、そう確かにあるのだ

オゾンの香りが漂う 山とよばれるところで
わたしたちは はじめて ひとつになったけれど
その香りがオーロラと同じ動きをしていることに
今日の今日まで気づかなかった

わたしたちは 毎日 どうでもいい事柄を相手に
むしろ操られ気味に暮らしているけれど
隠され続けている真実を
おあいにくさま
よーく知っている


明日 わたしたち
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