ピアニスト・シンデレラ。/元親 ミッド
1月も終わりのとある平日。
かわいらしい小さなカフェに集う人々があった。
カフェに置いてある品々は、その多くが手作りのようで
ペンキ塗りの壁には、楽しげな手書きのイラスト、絵画があった。
足元には、火鉢。その中で炭がささやく光を放っている。
カフェには、そこかしこに、ノスタルジィとぬくもりが浮遊していた。
彼らは、初めのうちは、一個のシュークリームをつつき、
ハーブティーだったり、ジンジャーエールだったりで喉を潤しながら
おしゃべりを楽しんでいた。
久々に会う、友達との再会を喜んでいるようだった。
そのうち、1人の
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