ピアニスト・シンデレラ。/元親 ミッド
 
1月も終わりのとある平日。

かわいらしい小さなカフェに集う人々があった。



カフェに置いてある品々は、その多くが手作りのようで

ペンキ塗りの壁には、楽しげな手書きのイラスト、絵画があった。

足元には、火鉢。その中で炭がささやく光を放っている。

カフェには、そこかしこに、ノスタルジィとぬくもりが浮遊していた。



彼らは、初めのうちは、一個のシュークリームをつつき、

ハーブティーだったり、ジンジャーエールだったりで喉を潤しながら

おしゃべりを楽しんでいた。

久々に会う、友達との再会を喜んでいるようだった。



そのうち、1人の
[次のページ]
戻る   Point(11)