スクールデイズ/そらの珊瑚
を知ることだった
もちろん目覚まし時計は必需品だったよ
進路相談室へ向かう
渡り廊下で
ぼくらの冬はまだ始まったばかりだった
電気を通さないエレキギターの音
部室で隠れて吸った煙草
二段とばしで駆けおりた階段
帯電されていくばかりの
わけのわからないエネルギーを
持て余していた
あの頃
校庭に埋めたタイムカプセル
キミは「萱草に寄す」(ワスレグサニヨス)を入れた
目印さえもうなくて
掘り起こす術を
ぼくらは永遠に失ったけれど
きっと地熱で融けていくことだろう
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