【HHM参加作品】エロい詩(感想文と妄らな空想)/木屋 亞万
笑いするしかないが…。)
具体的に見ていくと、「ぴんと立てた尻尾のさき」が男性器を、「糸のやうなみかづき」が女性器をそれぞれ象徴している。「二疋」が一対の男女を暗示し、そして詩全体を支配するのは、「なやましい夜」という状況。この流れの中にあっては、「ここの家の主人は病気です」というフレーズすら、単なる風邪、発熱の類ではないことを思わせる。
また中心的に登場する猫は語源が「寝子」であると言われているほどに、眠ることと深くかかわりのある動物である。その猫の鳴き声もまた、男女の営みの結果として生まれ出てくる赤子のような声をしている。そうなると、この二疋の猫もまた、象徴的にいずれ生まれ出る双子の子ども
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