【HHM参加作品】エロい詩(感想文と妄らな空想)/木屋 亞万
ているだけなのかはわからないが、とにかく本題に入ろう。
まず結論から言ってしまえば、この詩はエロい。とてつもなくエロティックな雰囲気に満ちている。直接的にエロいものはこの詩には一切登場しないし、陰部もセックスも描写されていない。
それでも、この詩を読むととてつもないエロさに包まれる。それはなぜなのか。その要因の一つとして、言葉の持つ暗示性が挙げられるだろう。例えば詩の冒頭の「月夜の晩に」というフレーズにしても、「月」「夜」「晩」という3つの言葉で夜が強調されている。夜という象徴が含み持つのは、「男女の営み」のエロさだ。そのことを考えようとするとき、まず頭に浮かぶのが、萩原朔太郎の「猫」である。
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