【HHM参加作品】端麗に折りたたまれた見事な生活/るるりら
 
を数え眠りに着く】

そのように丹精こめた日々が もたらすものは いのちの喜びに満ちたものであるに違いないとも 思う。

【よろこびを一つづつ紙に書き、ひとつひとつの物事を細やかに語り、
それぞれがそれぞれに、指の湿度を感じながら念じられた物質の種をまく。】

喜びとは、すぐに手元をすりぬけてゆく。人は傲慢で すこしの喜びを得ても すぐにもっともっとと 生き急ぎがちだ。そうではない生き方があるはずだと 私は思った。

【ささやきのような、小葉を揺らす言葉が高層湿原のように数千の夜を超え、確かな物質となる。生まれた物質を皆で祝い、祝福の言葉を押し並べる。その言葉は餌となり
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