「のっぺらぼう」/元親 ミッド
 
意識の外へと除外していた。



そうやって我々は迫ってくるありとあらゆる圧力を、意識せずにかわし続け

結果、「何も感じていない」ようなつもりになっていた。



私も例外ではなく、流れていく景色の中に、そういった圧力があったとしても

何も感じることなく、したがって意識もせず、そういった景色を

ただの「退屈な日常」だなぁとしか思わなかった。

そうして、しかめっつらの冬の空の下を、現場へと急ぐのであった。



そうしてついに遭遇した「のっぺらぼう」。

3体の「のっぺらぼう」は、1体は座っているように横長で

1体は、背伸びをするように高くそ
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