あずきの恋人 (連載?)/たま
間にもどってほしいと伝えたはず。
あ、いけない、起きなくっちゃあ。
うっ……。
なんだか、手や足の筋肉が痛くてたまらなかった。いつか、学校で跳び箱したときみたいに……。
あれっ、わたし、パジャマを着てる? あ、もう人間にもどったんだ……。
重いからだを手すりにあずけて階段をおりた。
「あらっ、あずき、だいじょうぶ?」
おかあさんはリビングの床に掃除機をあてていた。
「うん、だいじょうぶよ。ちょっと、足が痛いの……。」
「足? どうして……。」
「ん……、わかんない。」
もう、十時をすぎていた。
「ねぇ、あずき。おとうさんね、きょうから三日ほど出張だから、晩
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