【HHM(第6回批評祭)参加作品】田中宏輔はクマのプーさんのミツをなめたか?/こひもともひこ
あるとするならば、記憶(つぼみ)のことをどうこう思い煩うのではなく、現在にいかに咲くのかが大切なのではないのか。そしてこの花は一つのシーズンだけ咲いてあとは散ってしまうFlowerではなく、植物相として続くFloraであるという。われわれはそういった花となる。
しかし、みんなが花となってしまうと、それぞれが個性を主張して優劣を競いだしてしまう。他人の評価を気にしてしまう。それじゃあ、その中で大切なミツを探してみようとするとだまされてしまうプーさん。嫌になっちまいながらも、どうにかこうにか、ここまでは進むことができました。自分は何なのか? 大切なのは何なのか? といった物事を考えるとき、何故ひとは気難しい顔をしてしまうのか? いっそのこと、こういったことを考えないでよい存在(石)になれないものか、でも石にはなれません。人は花なのだから、ではどうやって咲きましょうか。
・おわり
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