怪奇 うさぎの大福大脱走/凪 ちひろ
食べ終わってから、「あれ? 入口が閉まってる。 あれ?」と気づくのである。
凪は昨夜もこれをやり、「おまえ頭悪いねぇ」とつぶやいたばかりだった。
さて、当然のことながらドライフルーツをやることにした凪。
いつものように上手く大福を誘い込むことに成功した。
やれやれと思いながら小屋でふたをしようとしたとき、
既にえさを口に含んでいた大福は、
驚くべきスピードでゲージから飛び出したのであった。
愕然とした凪は「四度目にして学習したー!」と叫んだ。
ここで母登場。
「ちいちゃんなんでこんな夜中に大福放してるの?」
「放してるんじゃない!脱走したの。」
「ええっ」
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