あずきの恋人 (連載?)/たま
のです。たとえば、そのだれかさんは、おかあさんだったり、おとうさんだったり、あずきさんのいちばん好きなひとだと思います。」
わたしのいちばん好きなひと……、なの?
「うん、たぶんね。だから、そのひとに伝えたいことを物語にしたらどうかなって……。」
うん……。
外山先生はまた、わたしに魔法をかけようとしている。でも、わたしはもう、いちばん好きなひとがわかった。
東の空にいつの間にか、オレンジ色した淡い月がでていた。
「あ……、もう、こんな時間だから、お家に帰りましょうか。」
やだっ、そんなの、ずるい!
「外山先生……、わたしどうしても、もういちど会いたいの。このまま会え
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