あずきの恋人 (連載?)/たま
 

「そうですよ。ぼくの生徒は、あずきさんなんでしょう?」
 うっふっふっふ……。
 また、おかあさんに笑われてしまった。もう、わたしったら……、なによ。
「足りないものは、四つ目と、五つ目と、六つ目ですね。ですから、あずきさんの物語は、まだ半分しか描けていないことになります。ね……、あずきさん、わかりましたか? ここから先の絵は、その足りないものを描いてください。そしたら……、あずきさんの絵本はきっと、完成します。」
 おかあさんが、ホワイトボードの英語をメモしてくれていた。でも、ほんとうにわたしの絵本は完成するのだろうか。まだ、足りない絵なんて、想像もできなかった。
「では……、ぼちぼ
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