そうゆう世界。/元親 ミッド
それは、荒涼とした大地。
枯れ木が数本見える他は
土と岩がどこまでも続いている。
現実がシュールに横たわる。
死が隣合わせだからこそ、生がある。
優しさや、愛がそこにはある。
愛とは、公平さ。
優しさは、甘美なる死。
そこには、そこからは見えない
地下水脈があり
悲しみという冷たい地下水が流れている。
風を見る。
砂埃を巻き上げながら
砂の大地を掃っている。
あれは、詩だ。
ドロドロとした妬みや、
人間の内面にあるものを探せ、と
誰かが言ったけど
そんな遺跡すら見当たらない。
美しくもなく
汚くもなく
ただ、存在する現実。
空がめまぐるしく変わっていく。
あれが日常。
遠く見える地平線
あれが理想。
そうゆう世界。
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