曇りのち曇り/
Giton
ことがある
どうして通行人がこんなにだれもかれもわたくしにぶつかるのだ
記憶をたどりながら石造りのビルのへこみで冷たい風をやりすごしている
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人生に疲れたら障子(しょうじ)のさんを磨いてみたまえ。この世界に生きて良かったと思うだろう
あさ電車に乗るたび涙が滲むんなら玉葱スプレーを用意してあげよう
ひとは忘れられても生きている
いつか明けない夜、街を見下ろす丘に立ったとき わたくしはきみを思い出す
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