クラシック音楽への憧れ/番田
裏のような電子音を耳にした。それはクリスマスソングだったが、あちこちの音が簡略化されたような音だった。なんとなくではあるが、それはクリスマスソングであるとわかった。音楽などと言うよりも、そこで流れていたのは、例えば記号化された信号のようなサインだったのかもしれない。モールス信号や昔の電報もそうであったように、言葉自体が信号に置き換えられるのかどうかという問題がここでは生じてくるが、それは、私には可能であるように思われる。音階は記号として人の耳には伝わりずらいのである。つまり、音楽を信号として捉えようとしても、それはなかなか難しい問題なのかもしれない。
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