変な約束。/元親 ミッド
きっと君はおぼえていないんだろうな
僕たちが、まだ出会って間もない頃に
交わしたあの約束を。
それは記念日でもなんでもない
ごく普通の平日で
日も暮れかけの、いつも一緒の帰り道。
線路脇の道をふたりで並んで歩いてた時。
つまらない雑談を途中で君が遮ったんだ。
「ねぇねぇもしも、もしもだけどさぁ
いつかあたしが死んだらさ・・・」
きっと僕は変な顔をしただろう。
君があんまりにも唐突な話をするもんだから。
「あたしが死んで一年後くらいに死んで欲しい」
はぁ?
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