時間の感触/
……とある蛙
時の時間は宝箱の中に入れることもできず
僕らから遙かに遠くのうすらぼやけた山の端の向こうに
ぼーっと霞んで見えるだけだ
掴むチャンスはたくさんあったのに
僕は何時も君を裏切って別の時間を掴んでいた。
もう一度掴み取ることができるのなら
あの時、あの君をそのまま宝箱に入れよう
もう忘れかけたあの時間の感触を確かめながら
あの時、あの君をそのまま宝箱へ入れよう
手遅れにならないうちに
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