短歌八首 夢路より/mizu K
 
冬枯れ落ち葉をしゃくしゃくと踏み公園路 かきごおりに舌を染め


ふりかえ見れば緑の木入道雲はまぼろし 前むけばはだか木


もいちどと見かえればいつもの散策路 おどる枯れ葉のしきたえの


家路が鳴るから、かーえろ 新世界の標準時ぬばたまの夢




夢路より冬の「玄鳥ふたつ屋梁にゐて」赤いのど、赤いのど


北のひまわり畑から帰り来よ「星の光仰げや」しろたえの


雪が降ったと子等が笑いあの人が逝ったと親等が嘆き また


朝がやってき昼がすぎ釣瓶と陽がおち帷がおりて夢をみて



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