呼びかけ/
服部 剛
日常の何でもない場面の空間に
ふと、穴があくことがあり
光の手が(こちらへおいで)と
私を招いて、呼びかける
瞳の色が失せた時も
その手を見ると
心臓はめらめら燃えて
自らに託されたことを成す為に――
炎になった私は
日々の場面の只中へ
飛びこんでゆく
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