不二/蒲生万寿
 
人がありったけの思いを込めようとも
富士はそこにあるばかり

謡い、描き、愛でようとも
我関せず
富士はそこにあるばかり

憧れは尽きぬ
見果てぬ夢の如き姿
それはまさしく
そこにあるもの

されど
永遠ではない

我らと同じ
ここにあって
消え逝くもの

その定めがあって
不二となる

我ら一人一人も
不二

唯一のもの
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