リルケから若き中島敦への手紙/すみたに
、
新たな作品の本質との関係は、推して知るべしなことが多い。
でなければ当然、パロディとは言えぬからだ。
物語、
ことに民話的要素、神話的要素をもつ文というのは、
すべてメタ的でかつアレゴリーの迷宮である。
そして小説と言うのは単なるアレゴリーであってはならないと言ったのは、
こうした迷宮を鮮烈で強靭な知性で打ち立てたボルヘス本人に外ならないが、
だからこそ、
その寓意をもったパペットたち=象徴たちが自在に動き始め、
自身思考するところ――
つまり象徴自身が己はなにのアレゴリーなのかと考察し、
精神歴史的に遡行してい所――にこそ
小説
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