本と神田とジジイ/ドクダミ五十号
 
が接続されていましたね。
おっと脱線致しました。ごめんなさい。 駅を出ましたら、バスに乗るのですが、凄く
我慢しなければなりません。運行本数が極端に少ないのです。参りましたボンネットバス
に乗って、海近くから山方面に。幼いわたくしは景色の移りをそれは興味深く眺めたもの
です。踏切を越えて停車したそこは、一本の道があるだけ。其の両側にぽつん、ぽつんと
家があります。道は上り坂で十和田に通じているらしい。たしか叔母の結婚の祝いに参じた
のだと思います。立派な母屋。長いテーブル。大皿に乗った御馳走。今でこそ普通の
鶏の肉やら卵焼きやらカレイの煮付けとか。当時は祝宴でもなければお目にかかれな
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