まっすぐに。/元親 ミッド
思い出の中に君の顔を探してみるよ。
それは遠い日の記憶
君はいつも笑っていた。
くだらない冗談でふざけあって
些細なことでもおかしくて
君から僕が目をそらしたら
君は僕をつっついて
それから悪戯っぽく笑うんだ。
そんな笑顔の君ばかりを思い出す。
泣かせたこともあった。
遠距離恋愛だった僕らには
帰りの見送りは辛かった。
青森空港のロビーで一人見送ってくれる君。
だけど君は涙を拭いて
精一杯の笑顔を作って手を振った。
たまには真顔でみつめあったりしたけれど
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