うたたね。/元親 ミッド
ある部分はけものが食し
それから虫たちが群がってちぎり
残された部位はやがて腐敗して土となり
軽そうな白骨が、ぴゅうぴゅうと風に洗われ
ついに僕は、自然に還った。
死とは、そうゆうものだ。
そこには天国も、地獄もないさ。
ただ、分子レベルまで分解されて
別の何かの一部分とされるだけ。
しかるにキミは
そのスッカスカの白骨を見つけ
これは何ぞと拾い上げたとして
如何するのか。
逝った者のことなど気にせずともよいですよ。
あ、投げた。
言わずとも、気にしてなどないわなぁ。
あははははははははははは。
風が、そう笑った様に聞こえた。
波打つ草の海原にて
風となるのを待ちますか。
出来れば、言葉もそうありたいと
思ったところで、目が覚めた。
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