ヘッドライト/
そらの珊瑚
夕刻の道
ヘッドライトをつけると
うす暗い未来に
灯りが
ともる
おまえのゆくべき道は
目の前にあるではないかと
指をさすように
向こうからも
ふたつの光の輪が
あらわれて
やがて
無言ですれ違う
今、
という時間でクロスする
わたしは未来からやってきました
ルームミラーをのぞけば
名も知らぬ灯りが
過去へと
走り去っていった
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