わかるのは/結川菜青
テレビは 肉感で溢れ
リアルも迫ってくる声やアピール ハイヒール
ルージュに ネイルに フレグランス
もう視線は逃げ場が無いくらいだよ
汚い空気で 息を吸う場も見つからないから
指定された喫煙所だけが きみの居場所
イラつくのに飽きても
待ち人は まだ 見えて来ない
もっと違う もっと大きな
君の求めている 其(そ)れは
もっと 明るくて もっと 清い
もっと素晴らしく もっと素敵だ
そう信じるのに
目にみえる多くは 薄汚くて。
彼女らが嫌って言う “よごれ”の中に
本当の美しさを きみは見つめたりするのに
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