赤駒の青春/天野茂典
 
  赤駒は走る
  多摩の原生林を
  鬣をなびかせて
  疾駆してゆく

  赤駒はリラックスしている
  赤駒は最良のきぶんだ
  多摩川にでる
  水は澄んで痛いほどだ
  
  少女が布をさらしている
  何と可愛い少女だろう
  少女は一生懸命に
  布を洗っている

  赤駒は走る
  潮騒の聴こえるほうへ
  筋肉という筋肉を使って
  海をめざして走ってゆく  
 

          *万葉集参照
           2004・12・16

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