雨が降ってくるとき/itaintme83
 
耳鳴りが止まない 夕立が止まない 誰も気に病まない
いくつもの六角形めがけて降りてくる無数の線
歩道橋では今日も神様が飛び降り自殺をしようとしている
マンホールは踊り出しボートが通りを行き交っている
水中眼鏡でそれを眺めている僕はとうの昔に沈んでしまった遺跡のようだ
信号が青に変わる時、全ては眠りから覚めていく
その時が来るまで、その時が来るまで、僕はずっと水の底から世界を見ている

プランを立てよう
つまりは毎日遺書を書き続けるのだ
僕の人生に関する説明書
それはたぶん100MBにも届かない
どこにしまおう?誰に送ろう?悩みは尽きないが、蝋燭の炎はやがて全て消えてしまう
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