暈/純太
 
車窓の向こうが止まる
けれど流れている家や小道
その車窓のガラスに溜まっている
眩しい海は
俺と君が辿り着きたい瞳
そしてその光りに
その海に
今日は君の悲しみも揺れる

器用に生きれる人間がいるなら
一生懸命という言葉が
いらなくなってしまうじゃないか

君はフロントガラスの向こうの
色んな海を眺めていた
帰れる場所が
君の虜ならそれでいい
けれど俺は
海上を漂う雲よりも
海上を彷徨うカモメが作る
暈を見たかった
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