詩人不在証明その3/rabbitfighter
 
不在を証明せよ、
と、
書きなぐられた、
黒板が、反響する、チャイム、
放課後の静けさ、誰もいない、教室の大気、
歪な、掃除要具入れの、造形美、
フローリングの線に沿って、並んだ机達が、
太陽を中心にして、放射状に、広がろうとしている。

トロイメライのメロディーに乗って崩壊していく子供たちの情景が、
足元から伸びていく影をいつまでも追いかけていく、
横殴りの、
西日を、
背中に、
浴びて、
証明しろ、お前の、不在を、お前の、空白を、

光速で、移動する、ということ、質量を、待たない、ということ、空間を、占有しない、ということ、留まっては、いられないから、留まって
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