【 デフォルト 】/泡沫恋歌
 
あなたに逢えなくて
分かったことがひとつある
わたしの日常は
あなたを中心に廻っていたことを

トーストとハムエッグにサラダ
当たり前に並べられた朝食も
ひとりで食べると
なんだか味気ないね
楽しく食べるのが食事であって
空腹を抑えるために食べるなら
単なる餌でしかない

この空白感はあなたという
心の軸を失ったせい?
     
輝きを失ったわたしは
鈍色の惑星になってしまった
凡庸な日常の中にあって
主婦は輝くのだと
そのことに
――今 気がついた 


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