しがない詩/
シホ.N
死がない
僕は死に
想いを馳せる
僕のまわりに死がない
僕は死人に恋する
が愛といえるか
僕のまわりは真空状態
人や言葉がない
そして死がない
僕に死を
僕に死への愛を
その一端を僕の手に
僕の遅れがちな少年期
しがない死への幻想
そして夢ごこちの現実
僕のどもりがちな青年期
しがなくも考える
虚無などについて
僕という
虚構であるが
しがない歴史
僕に死がない
それゆえ僕は
死を想う
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