空といえども/
高原漣
今宵も天蓋が咲く
高く鳴り響く単調な笛の音
星のまにまに墨は流れる
赤青黄色の死せる光が降りそそぐ
壺中にすら天がある
狭い空といえども
しかし
決して手が届くことはない
われは壺中に棲む王なれば
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