団子の詩 /服部 剛
私は転がる団子です
長い間
日のひかりを食べ
雨を食べ
風に包まれながら
何故かのぼりの坂道を
ごろごろのぼってきたのです
ごろごろ転がっているうちに
だんだん大きくなりながら
何処までもひたすらにのぼってゆくのです
地位じゃない
金じゃない
名誉じゃない
私を今もふくらませる
たった一粒の夢を宿して
日のひかりを食べ
雨を食べ
ふしぎな風に押されながら
この坂道をのぼりゆき
更なる果ての駅を目指して
何処までも
ごろごろ
転がってゆく
私はひとりの団子です
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