風鈴/
蒼木りん
月があかるい夜だけでいい
時間よとまれ
猫になって屋根から屋根へ
帰って来た半端もんは
泣きたくても泣けない
苦しい洗濯機のぐるぐる
あと
どれくらいお前といられるだろう
確実に私より先に死ぬお前
私のほうが先かもしれない
私が死んだら
誰がお前に餌をやるんだろう
死ぬわけにはいかない
お前を残して
風鈴になりたい
風がなくても唄ってあげる
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