大切な人をなくしたあともつよくいきたひとの作品 茨木のり子とテッド・ヒューズから/イダヅカマコト
つつも、いいなっておもってたはず。
(『フルブライト奨学生』より 訳:イダヅカマコト)}
と学校新聞の写真の中での出会いから書かれ始める作品は読んでいくうちにプラスとヒューズの葛藤。特に幼い時代に死んだ父を胸のうちに秘めているプラスとヒューズの葛藤が表に出て行きます。
あなたのお父さんからの手紙だ「帰ってきたよ
いっしょにいられるかい」僕はなにも言わなかった
僕にとって、そのさそいは命令と同じだったから
(『夢』より 訳:イダヅカマコト)
と彼女の悪夢を記したとき、もう一年を生きる詩人の一日の重さはなんなのだろうかと考えさせられます。いなくなった人は人のそばからいなくなる
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)