ミルキーウェイ アイロニー 夢見がち/マーブル
カーヴを曲がりきれないままタイヤを思わず擦り減らしてしまった
真夜中の夏は 透明な明方に消えてったのさ
万華鏡の世界は浮かれっぱなし ワルツは終わらない
いらついた銀の太陽を あの子 打ち鳴らそうとしたんだ
ことばだけじゃ つたわらない そんな夕焼けだった
もみじっていうなまえの犬が大空駆けて行ったのは
数年前の話だって聞いたよ 恋人のなまえは春に咲いた花のなまえ
悲しくなったってワインは飲めないんだって言ってた
あいまいな水彩画にだって こころが あるんだってそれくらい
わかっちゃいるのさ 突き抜けたい そんな星空だった
黒いテンガロンに吹き抜ける生ぬるい風が小声で云ったんだ
ぼくらの世界じゃ 形なんかないんだってね
黒砂糖を珈琲に溶かし込んだら なみだがはじけたよ
どうしようもない気持ちを あの子 叫びだそうとしたんだ
形にもならないような そんな気持ちだった
戻る 編 削 Point(1)