幸せになれ。/榊 慧
一回俺のところまで。絶望押し付けにきて下さい。俺が代わりにその絶望ずっと、一生、抱えていきますから。
俺の絶望?それは世界ですね。現実のすべてですね。生ですね。生まれたときからです。ずっとです。それらは俺をなんとかして不安という形で殺そうとしてるんです。わかっていても不安が強くなると死ぬしかないねってなるんどすけど。だから君たちの絶望も俺はもらいますよ。投げて下さい。キャッチします。ああ不安。不安だ。
生まれたときからね、「お前は数々の絶望を感じて生きろ、絶望に絶望しながら生きろ」ってもう決められてるのね、俺。なんで俺なんだろうね。俺も知らない。不安。俺、一回絶望したらその絶望を流せないんだ。どうやっても離れてくれない。心臓痛い。それでも俺じゃない世界が愛であふれてるといいな、
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