理由を捨てて/まーつん
 
 君は 優しすぎる
 
   笑いすぎる
 身体をくの字に折って 土砂降りの雨の中で
 ラリッたシャムネコのように 笑い転げて
 まるで その細い身体を濡らすのが
 冷たい水の滴でなくて 祝いのシャンパンかのように
 僕も つられて笑み崩れる
 君が発散する 喜びという名の美酒
 その思いがけない通り雨(スコール)に 乾いた舌を湿らせて
 --------------------------------------------------------------
 日陰で夢を見る僕と
 陽射しの中で踊る君
 違いすぎるよな 二人の生き方が 
[次のページ]
戻る 編 削 Point(12)