一歩/
シホ.N
自分らしさを
置いてきた
記憶もうすれた遠い果て
自我は幻想
行きでも帰りでもある
旅は途中
道見失い
落ちて滑って
深いふところ
いだかれるのは
自己の小ささ
大きな非自己
自分の足で
歩み進んでいる
という感覚も錯覚
夢の中にひきこもり
外へ出てゆく
一歩が踏めない
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