伝説というはじまり/月乃助
 
少年は、石段の途中でふり返った
少女の気配を感じた、
そう想った





     ・・






ガス・マスクに着古したウェディング・ドレス
少女の姿は、そんなものだった


マスクは、汚れた森の今日を生きるため
ドレスは、予定調和の明日を夢みる糧として


酸性の核雨はふりやまず
森を灰色に染めていく


ベクレル」」」」4ベクレル 「「「シーベルト???? ミリ******4
不思議な黒魔術のような呪文が森をおおった





少女は、祭壇にひざまずき・・
いえ、かつてそれは 人が崇めたもの
空色にぬられた 巨きな四
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