Margaret/月乃助
 
かれ
薄衣をまとった森の女は、
裸さながら 自分がそうであることに気づいている
( 子供が、年寄りが、森の住人たちが指をさす )
それなのに、それを恥ずかしいとも、あやういとも
心にとどめることもない
帰りに誘われるまま 
ペルトコンベアーにはこばれる 工場化されたお寿司を食べ
コインをいれ 自動販売機にでてくるお寿司の近未来を想ったりした
外にでると 絹糸がはねる時雨だった
うれしくて 雨の中を歩くのが好きなのです と、言うと
連れは、めずらしい虫を見るような目で、じっと
わたしのことを眺めていた









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