『のぞみ』/
あおい満月
しあわせなひとは
はなれていても
よりそいあえるひと
わたしのなかの
皮のような
息をしない
過ぎていったふるいのぞみを剥いだら
何ものこらない
何かが残った
それはとてもうすくて
ひらひらしていたけれど
どんなものにも裂かれない
強靭な何かを持っていた
それが
さしだされた
手のひらにあった
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