辻が花通り/はなもとあお
 
ひとりであるくことなんてできない
ひとりであるいていく意味がないから
言葉さえ
届けるための番号のかたわら

目的の定まらない
はじまりの
萌える若芽さだけをたたえる
神にも鬼にも仏にもなるぬるい季節

とこしえに
はじまりもおわりもないことをわすれた
あるところを、うしなった、その
こぼれたスタートの道が吹く

腕にある時計のいまではないいまとつながる
あなたのくるしみですくう耳のつむじかぜ
みとめる、さよなら
誰かの為にしあわせの鳴る場所へとつづく


2007.4.2
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