resign/鎖骨
 


私の思考が、感覚が
このちっぽけな身体と精神の限界を超えて
膨れて、広がってまるで宇宙と同化したかのような状態に
もう、どれだけの美味い酒を飲んでも
追いつかない、追いつけなくて
もう、あれがないなら
生きている意味なんて無いんじゃないかって


生きていることが楽しかった
自分の可能性を信じられて
貴重な時間を湯水のごとく浪費できた愚かしい青春は
もう残り香さえ思い出せなくて
芯から冷え切って固まってしまった矮小な魂
それをひとりで引き摺って
どこまで?


痛みを、悼みながら
それでもどこか懐かしく思っている
結局何らかの強い感覚に依らなければ生きてゆけないのだ
それが唯の感傷で、或いは勘違いで
誤っていることに気付いていても






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