首/マーブル
 
あなたは私の白い首を優しくそれは優しく包み込む。
かあ弱い憎しみや恐怖で
碧く細い枝先のような血管が浮き出た両腕静かに伸ばしたと思えば僅かに怯えた力強さで絞めようとして
些か戸惑うのですその漆黒の煌めくオニキスような色を帯びた瞳から決して逸らしたりはせず私の瞳には夜に微睡む湖のように満ちた哀しきまなざしであなたを見上げ睫毛をはためかせながらこう想うのです

おやすみなさい
キャンドルに隠れた
私の哀れなひかりを
そしてオパールの海で
再び逢いましょう
天国か地獄か
なんて私には
どうでもいい事だわ
ハイビスカスが咲いているならばそれだけでいい
朝は水浸しでよく澄んでいて
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