異質/無限上昇のカノン
 
あなたと私は全くの別人
思考も言語も感性も違う
それだけの理由で排除するわけじゃないのよ

感性が違うの
価値観が違うの
ごめんね、私はテレパスじゃない
欠点だらけの女なの

あなたと私は水と油で
決して融合できないものなの
反発する磁力のようなもの?
折り合うことも
接点を見つけることにも疲れちゃった


長い時を経て
故郷に帰る時
私はあなたを置いていくわ
だって、あなたは不穏分子で私の手には余るから
ごめんね
騙し続けてきちゃった

利用できるものは利用して
さっさと捨てるのがモットーだったのに
異質な世界観に少し興味があったのよ
それだけの関係
感性が違うの

同じ言葉を発声しても
あなたと私では意味が異なる
私は孤独を愛して
あなたも孤独を愛していると勘違いしていた
気が付いた時には手遅れで
随分足止めされたけど
もう、いい加減、疲れちゃったの

感性が違うの
異質なあなた

あら?
異質なのは私の方かしら?
どっちにしても無意味でしかない
住む世界が違うの
理解できない異質な存在


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