鳴り止まない光のあぶくが頬を擽る/マーブル
 
散らばった


きっと
水面ぎりぎりまで
黙っていたのは私だけ
そんな私の尾びれは
千切れ千切れのまま
願い事を唱えるのに必死だったから


枝分かれの道を
寄り道して
そうすれば何処からか聞こえてくる
覚束ない蝉の赤ちゃんの
ひたすら擦り続ける
あぶなっかしい羽音が
少し私に似てるって思って
口笛吹いて応援してみたの



僅かなときめきを
ささやかに感じれば
私はこうしていつもどおりだ
今宵ものぼせた月と二人だけど
可笑しな話を話せそうさ






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